【剣盾S30_最終2007-81位】安定行動誘導型ゼルネホウオウ



TN:ヨゾラ 最終2007-81位

TN:アサヒ 最終1911-234位

 

S30お疲れさまでした!

GSルール3期目にしてようやく時間があるシーズンであった為、真面目に取り組んだ結果【最終2桁&レート2000↑&葉桜杯本戦3位】の成績を取ることができました。

(構築完成までの経緯を出来るだけ細かく記載していくので長くなります)

 

①コンセプト

  • 相手の安定行動を逆手に取りこちらの安定行動を通す
  • 禁伝2体を選出できる構成にする
  • 状態異常による運負けをできるだけ減らす
  • 環境に最も多いザシアン&黒バドに高い勝率を保つ

②構築経緯

構築の軸を考えるに当たり、以下の要素を意識しました。

  1. 禁伝環境が続く限りTOPメタは永遠にザシアンで間違いないため、ザシアンの安定行動を逆手に取りこちらの安定行動を通す事ができれば機械的に勝ち続けられるのでは無いか?
  2. 1の切り返しが出来るのであれば、あえてザシアンに弱い禁伝を軸にすることで1を達成でき、逆にザシアンがいないパーティーに対しては純粋な強さを発揮できるのではないか?

そこで、構築の軸となる禁伝を探していた結果見つけたのは、相手のザシアンを誘いつつも逆に返り討ちにできるS29覇者が使っていたHBゼルネアスです。

 

【採用理由】

  1. ダイスチルによるB1上昇で特化ザシアンのきょうじゅうざん+でんこうせっかを耐え返り討ちに出来る
  2. どんな相手でもジオコンを積んだ時点でゲームを有利に進められる破壊力がある
  3. ダイフェアリーで状態異常に強い為、運負け要素を減らすことが出来る

 

上記観点から自分のやりたいことがすべて詰まっている為、軸として採用。

ただ、ゼルネアスがザシアンに勝てるのはジオコンを積んだ状態でザシアンと対面した時だけの為、初手でザシアンと対面した際の引き先を次に考えることにしました。

 

【欲しい要素】は以下の通り。

  • 初手ゼルネvsザシアン対面時の相手は「きょじゅうざん」が安定行動の為鋼半減のポケモンを裏に選出したい
  • ザシアンをワンパン、もしくは致命傷を与えられる技が欲しい
  • ザシアンを居座らせることで、削りを入れゼルネを通せる状況を作りたいので、種族値がザシアンより遅くスカーフを持つことで最速ザシアンまで抜けるSが欲しい
  • 選出パワーを出来るだけ上げる為、禁伝から採用したい

この要素をすべて含んだポケモンとしてスカーフホウオウを選択しました。

 

【採用理由】

  1. 「きょじゅうざん」を半減で受けることが出来る
  2. 特性「さいせいりょく」のおかげで食らったダメージをある程度回復できるので後出しが安定行動になる
  3. スカーフを持たせることで、「きょじゅうざん」を受けた後、相手のワイルドボルトを誘って上から「せいなるほのお」の致命傷を与える事が出来る(ワンパンは無理)
  4. 先制「せいなるほのお」のやけど&「でんじは」を絡めることで偶発的な不利対面でも最低限の起点を作成できる
  5. 高耐久&高速アタッカーでもあるので、とにかく腐ることがない

 

ここまでで、【ゼルネ+ホウオウ】の基本選出が完成。

次の枠として欲しい要素は、

  • ダイマを使わずに強い
  • ホウオウがザシアンを倒せなかった場合に最後の削りを入れる「先制技」持ち
  • ゼルネ+ホウオウで2体は確実に持っていけるので1on1の対面で強い(タスキでも可)
  • メタモンにコピられた場合の切り返しが出来る

この要素を満たすポケモンとしては、タスキエスタスキ水ウーラオス等も候補に入りましたが、メタモンまで考慮することができるイバンのろいミミッキュを採用しました。

【採用理由】

  1. ラス1の1on1がとにかく最強!
  2. ダイマせずに汎用性がとても高い
  3. 相手のメタモンに怯えることなく他ポケモンダイマを切ることが可能

 

ここまでで基本選出が確定。

ほとんどの試合は選出順は違えどこの3匹で対応出来る形になりました。

特にコンセプトである対バドザシ戦においては、この選出でほぼ勝率100%。

負けた記憶が本当に無い状態でした。

 

基本選出はここで完成したので補完枠として、欲しい要素は大きく分けて下記になりました。

 

【補完枠構成要素】

  • ポケモン(特に日ネク)の牽制枠
  • 地面枠
  • 状態異常回避枠(ラム持ち)
  • カイオーガ&サンダーへの牽制枠
  • 受けループへの対策枠

 

これらの要素を満たすポケモンを探し採用順に紹介していきます。

 

まず、ゼルネアスがザシアン以外の鋼タイプに対する打点が乏しいので鋼タイプの対策は必須でした。特に日食ネクロズマはホウオウでは返り討ちにされる可能性が高い為、対策を厚くすることにしました。

そこで以前ネクロ軸を使っていた経験からもっとも鬱陶しいポケモンの一角であるASラムランドロスを採用。

【採用理由】

  1. 「いかく」によるAダウンと一致地面タイプによる日ネクの牽制
  2. ダイジェットアタッカーとしての全抜き性能
  3. ジオコン展開の阻害要因である「ふきとばしカバ」や「電磁波ミミッキュ」、「ジガルデ」相手に「ラムのみ」をもたせる事で対応できる。

ラムランドロスの採用で、

【補完枠構成要素】

  • ポケモン(特に日ネク)の牽制枠
  • 地面枠
  • 状態異常回避枠(ラム持ち)
  • カイオーガ&サンダーへの牽制枠
  • 受けループへの対策枠

の3つの要素は満たすことが出来ました。

次にゼルネアスを初手に出した場合に、スカーフカイオーガと対面すると一瞬で崩壊するのでその引き先、またはカイオーガを対策できる枠を用意する必要があると考えました。(サンダーはゼルネで勝てるのでおまけに対策)

候補として、「ちょすい&すいすいガマゲロゲ」・「チョッキパッチラゴン」等を試してみたがどれもパッとしなかった為、特殊受けとして安定のBDラッキーを採用。

【採用理由】

  1. 嘘のような耐久力でスカーフカイオーガをシャットアウト
  2. 「あまえる」により日ネク等の物理に対しても詰ませることが可能
  3. 「でんじは」による後続サポートが可能
  4. 「しぜんかいふく」による異常回復を使って、一度ラッキーで状態異常を受けたあと裏のスイクンを安全に着地させTODのルートが取れる

ここまでで、下記補完要素を満たします。

【補完枠構成要素】

  • ポケモン(特に日ネク)の牽制枠
  • 地面枠
  • 状態異常回避枠(ラム持ち)
  • カイオーガ&サンダーへの牽制枠
  • 受けループへの対策枠

最後の枠は、正直諸説枠というか最終的に決まらないまま色々模索しておりましたが、対戦をこなしていく中で感じた事として、

  • 受けループへの対策枠を作る必要がある
  • ラッキーが受けられない珠カイオーガ軸の勝率が低い
  • 「てんねんナマコブシ」、「ヌケニン」等のゼルネで飛ばせない絡め手への対策が必要である

これらの課題があることに気づきました。

特に「珠カイオーガ」と当たることが増えた為、そこを一番のポイントにした結果、再度「ちょすい&すいすいガマゲロゲ」、「チョッキパッチラゴン」等が候補に上がったのですがあまりにも対策がピンポイントで汎用性がなく、良い収穫は無かったです。

そこでもう一度コンセプトを見直したところ、どうせ受けられないのであればカイオーガの安定行動を利用して逆に返り討ちにすれば良いと考えHDスイクンを採用することにしました。

【採用理由】

  1. 「珠カイオーガ」の特化ダイサンダーを確定耐え調整することで返しのミラーコートで倒せる
  2. 「みがわり」による状態異常回避、受けループ対策ができる
  3. 「めいそう」による要塞化で詰ませることが可能
  4. 「プレッシャー」によるPP枯らしで有利展開に持ち込める

さすがに、上位帯でミラコが決まるほど甘い世界ではないと思ったが意外と決まるし、ミラコ読み行動に合わせて「めいそう」するともう手遅れになる為、補完としてはとても良い選択であったと思う。(依然諸説枠ではあるが、、)

カイオーガ受けとしての役割が、ラッキーと被っていますが相手のパーティーに「サンダー」がいる場合、珠がサンダーへ渡っていることが多い事に気づいた為、「サンダー」がいればラッキー、いなければ「スイクン」を選出することである程度目星をつけていました。

 

基本的にはゼルネアスを初手で投げジオコン積む→1,5体程削る→スカーフホウオウで2匹目にトドメを刺し、更にラス1のタスキを削って→最後にミミッキュで詰め。みたいな展開が理想であり上手いこと展開できていたと思います。

 

安定行動を誘導するというのは、相手視点もこっち視点も最善択を通すことが出来るので、変な読み行動で負けるリスクを排除することが出来る点が非常に良かったです。

ただ、初手ザシアンのホウオウ引きワイボで試合終了するので今後決まることは無くなるかも知れないです。(約200戦中1回だけヤラれて死にました)

 

【誘いたい行動】

個体紹介

 

ゼルネアス@パワフルハーブ(フェアリーオーラ・ずぶとい)

221(156)-×( )-161(252)-153(12)-119(4)-130(84)

ムーンフォース/ドレインキッス/ラスターカノン/ジオコントロール

ぽけっとふぁんくしょん!
 
【調整意図】

 

S29覇者が使っているゼルネアスをそのまま軸として採用する悪魔の所業。
プライドの欠片もないが構築自体は完全に別物なのでセーフだと思っている。
初手ザシアン対面を誘いつつ裏のホウオウで仕留めれば、後は全抜きしてくれる頼もしい鹿。
HP管理がかなりシビアの為、初手ジオコンに合わせてとんボルされた場合は、例えジオコン積みザシアン対面であってもダイマは切らない方が良いです。
 
 

ホウオウ@こだわりスカーフ(さいせいりょく・ようき)

187(44)-182(252)-111(4)-×( )-175(4)-149(204)

せいなるほのお/ブレイブバード/じしん/じこさいせい

ぽけっとふぁんくしょん!
 
【調整意図】
  • A252_244だとザシアンに対する「せいなるほのお」の確定数が多少ズレるので252安定
  • S_スカーフ込みで、最速黒バド抜き

  • H_なるべく高く+奇数調整

  • BD_あまり

ようきの「せいなるほのお」ではH182のザシアンまでしか倒せない為、基本ワンパンは無理(したことない)。

ザシアン対面の場合、

  • 「やけど」を引けば生存しつつ突破
  • ワイルドボルト」なら相打ち
  • 「やけど」を引けない場合は裏のミミッキュの「かげうち」圏内(乱数)

と確実に仕事をしてくれる為、必ずゼルネアスの無双が始まる。

初手ゼルネvsザシアン対面でワイボを押されると瞬殺されるが、あいにく押されたのは1回だけ。また再戦等でザシアンが確実に初手に来そうな場合は、初手からホウオウを出してゲームメイクすることが可能になります。

スカーフにすることで、不利対面でも上から「せいなるほのお」の「やけど」を狙えたり、「でんじは」を撒いて裏のスイクンで起点にしたりとサンドバックだけじゃない活躍を見せてくれました。

 

 

ミミッキュ@イバンのみ(ばけのかわ・いじっぱり)

159(228)-156(252)-100(0)-×( )-129(28)-116(0)

ゴーストダイブ/かげうち/みがわり/のろい

ぽけっとふぁんくしょん!

【調整意図】
  • H_16n-1の最大値
  • A_かげうちで削って貰う必要があるため特化
  • D_残り ダイマックス時に特殊と打ち合うことが多かった為

ラス1のタイマン最強ポケモン

使う前は何が強いのか分からなかったが使えばこの強さに気付くはずです。

ゼルネ+ホウオウと選出出来ている場合、いかにゼルネで無双するかよりどうやってミミッキュで詰められるかを考えると対応の幅が広がります。

強い半面HP管理はとても大事なので、使う際のポイントを以下に。

  1. ラス1では極力連続技&特性貫通技が無い相手と対面させる(むしろ両者が残りそうな試合には選出しない 例:水ウーラオスエスバ、日ネク等)
  2. 相手の方がSが早い場合の基本行動は、「みがわり(+ばけのかわダメージをくらう)→のろい→イバン圏内に入る→先制でゴーストダイブが打てる→イバンが発動しないため後攻でゴーストダイブ→かげうち(しなくても可)→相手死亡
  3. イバンによる先行ゴーストダイブを打つことが重要の為、イバン圏内にHPを入れる術を熟知することが必要です。(天候ダメ・ステロ・ばけのかわのダメージを考える)

最後に入るだけで間違いない仕事をする最強の守護神。

本構築のMVP!

 

ランドロス霊@ラムのみ(いかく・ようき)

165(4)-197(252)-110(0)-NaN( )-100(0)-157(252)

じしん/そらをとぶいわなだれつるぎのまい

ぽけっとふぁんくしょん!
 
【調整意図】
  • A_2上昇ダイジェットでHDジガルデなら75%でワンパン
  • S_カイオーガ意識で最速

相手の状態異常技を誘って「つるぎのまい」で全抜きを狙います。

日ネク軸に対してはホウオウだけでは止められないので、威嚇やラッキーの「あまえる」と合わせて対応するようにしていました。

カバルドン、ジガルデ、ラグラージ、ラッキー等と対面させ相手が甘えた行動をとったらほぼ勝ち確です。

 

ラッキー@しんかのきせき(しぜんかいふく・わんぱく)

325(0)-×( )-62(252)-NaN( )-157(252)-71(4)

ちきゅうなげ/でんじは/タマゴうみ/あまえる

ぽけっとふぁんくしょん!
 
【調整意図】
  • あらゆる攻撃を隙なく受けてほしいのでBDぶっぱ

持ち前のD耐久と「あまえる」によるAダウンでどんな対面でも仕事をする事が可能です。

主にカイオーガとサンダーを受ける&選出誘導の為に採用したが、相手を詰ませる為の要素としても機能してくれました。

「でんじは」採用のため、Sを調整する事も検討したが明確なターゲットがいないため保留中。

強いて言うなら、「マヒしたザシアン抜き」の調整が候補に入ると思います。

 

 

スイクン@たべのこし(プレッシャー・おだやか)

207(252)-×( )-143(60)-110(0)-176(196)-105(0)

ねっとう/めいそう/みがわり/ミラーコート

ぽけっとふぁんくしょん!
 
【調整意図】
  • H_みがわりが「ちきゅうなげ」確定耐え
  • D_特化珠カイオーガの「ダイサンダー」確定耐え
  • B_あまり全部
初手でカイオーガが来ることが多いのを逆手にとり、ミラーコートで飛ばすのが役目になります。採用したのが終盤であった為、ダイサンダーを受けたことは無いが「かみなり」は何度も跳ね返してくれました。
プレッシャーの為、TODにも強くルギアやナマコブシの前で「みがわり」を押せば試合が終わることも多いのが特徴。
特にムゲンダイナ入りの受けループは、ホウオウかラッキーで相手をマヒにすれば上から「みがわり」が通るので、毒に怯えることなく展開を有利に進められVS受けに対する勝率が跳ね上がりました。
 

選出

・VS超絶有利

→バド・ザシ+@1の@1によって対応が変わるが、基本選出で問題なく勝てる。 

・VS微不利

スイクンorラッキー+ホウオウ+ゼルネアス 

・VS普通

→ホウオウ・スイクン・@1

・VS 微不利

→ホウオウ・ランド・@1

 

・VSその他禁伝 有利

→基本選出で対応可能

 

【最後に】

本シーズンは、かなり気合を入れていたため結果が伴って良かったです。

デフレシーズンとかいう言い訳をせず貪欲に2000を狙うことが出来たのが最大の要因だと思ってます。

構築に関する質問等はぜひTwitterのDMまで!

 

スペシャルサンクス】

・葉桜杯で当たってくれた皆様(葉桜から気合が入ったため)

・この環境でもポケモンやっている猛者の皆様

 

【おまけの最終日垂れ流し動画】

 

  • 2000チャレンジ編

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  • 勝っては負けての繰り返し編

youtu.be